誤算定
請求担当者にとって大きな課題の一つです。誤算定の範囲は広く様々な事例があります。
・算定もれ
オーダーや指示・実施記録がない。オーダーや指示はあるのに診療報酬につながらなかった。
診療報酬項目を知らなかった。
・算定誤り
適切な算定項目があるのにたどり着かなかった。この算定に違いないという思い込み。
これは算定できないだろうという自己判断。コード入力誤り。
・あえてこの算定にする
査定を受けて避難的に算定項目を変更する(自院の判断や審査機関との取り決め)。
算定できないかもしれないがとりあえず算定してみる。
算定もれと算定誤りは自己学習や部署内の情報共有で防ぐことができるものです。そのためには早見表を読み込むことが重要です。文章表現が難しいものもありますが、繰り返し読むことで理解できると思っています。これは実体験です。
「あえてこの算定にする」は点数を低くしての算定になると思いますが、診療報酬の回収につながるので得策の一つです。「算定できないかもしれないがとりあえず算定してみる。」は査定状況をみて次回の算定を考えることになりますが実施している医療機関があるのではないでしょうか。私も経験があります。
2023年7月実績報告
レセプト点検件数 864件
延点検時間 45時間
移動距離合計 2,442㎞
移動時間合計 29時間
レセプト点検に訪問した医療機関
1都4県 9病院 7日
*東京都2病院、埼玉県4病院、兵庫県1病院、茨城県1病院、愛知県1病院。
その他の業務
*算定講習会、DPCコーディング講習会 各1回
乗車した路線
*西武池袋線、西武新宿線、西武バス、西武有楽町線、地下鉄副都心線、丸ノ内線、埼京線、
武蔵野線、東武東上線、東横線、東海道新幹線、山陽新幹線、東海道本線、常磐線、山手線、
横浜線、大江戸線、国際興業バス。
乗降駅、乗換駅
*練馬、所沢、小平、一橋病院前、池袋、戸田公園、小竹向原、志木、朝霞台、田無、中井、宿、
淡路町、菊名、刈谷、豊橋、名古屋、新横浜、上野、石岡、新神戸、三宮、旧居留地大丸前、
御崎公園。
おすすめの食べ物(移動の楽しみは食事と甘いもの)
【カレー】
カレーと言えば「カレーハウスCoCo壱番屋」ですね。月に1回くらい行きます。300gが基本ですが
かつて700gを食べたことがありました。野菜カレーにトッピングでガーリック、らっきょう、スクランブルエッグの組み合わせが多いですね。乗換駅や宿泊駅にたいていお店があるので探すのも楽です。出先で食事する店を探すのは案外大変で、いろいろ探し回った挙句「やっぱりココイチ」となります。調子に乗ってトッピングを頼むと渡されたビルを見て驚くこともしばしば。玉にきずです。
指摘3選
1.ウイルス疾患指導料 算定したことありますか?
1日に複数の内視鏡検査を実施する場合、
陽性患者と陰性患者の実施時間帯を分けているところもあるようです。
そうなんですね
B型肝炎やC型肝炎の発症者数は増加傾向にあるので感染者を増やさないためにも感染防止の対策が必要で、その一つにウイルス疾患指導料があると考えています。
どんな指導が必要なんでしょうか。カルテでも指導している様子がわからないので。
感染経路は母子感染以外では体液を媒介するので、歯ブラシや剃刀は共有しない、出血したときは自分で処置する、生理用ナプキンは袋に入れてゴミ箱に入れるなどでしょうか。
この指導料は患者さん一人につき1回算定できます。1回算定とは初診から終診という意味なので、受診中ならいつ指導しても算定できます。肝炎ウイルス検査で陽性がわかったときは指導してもらうように医師と相談してください。入院でも外来でも算定できます。重要な指導料だと考えています。
検査の実施件数が多いのでまず1回算定を目指します。
2.鼓膜切開術 麻酔薬はどこに打ちますか
麻酔料の算定はできませんか。
通常麻酔は注入部位を目視で行いますが鼓膜は厚さが0.1㎜しかなく、
しかも奥深くにあるので目視で注射することはできませんし、
鼓膜穿孔になるリスクがあります。
麻酔液が鼓膜表面と外耳道に浸透し痛みを感じなくなります。これが麻酔方法です。
麻酔料のどの項目に該当しますか。
麻酔料ではなく手術料第3節_手術医療機器等加算のK933イオントフォレーゼ加算45点で算定するんです。そのためにイオントフォレーゼ通電装置が必要なので使用の有無を確認するといですね。現場にはオーダーをお願いしましょう。処置料J055-2イオントフォレーゼとは違いますのでご注意を。
3. ICD 気管支喘息、副傷病なし
気管支喘息重責発作で緊急入院した初診の患者さんです。
紹介入院ですか。
糖尿病があると思うので副傷病ありになります。
診療情報提供書やカルテに記載はないですか。
薬剤を入力するときに気付くことができるといいですね。
自主点検の時に「副傷病なし」が出てきたら「副傷病があるかもしれない」と考えると見つけやすいですよ。040100喘息の副傷病は040120慢性閉塞性肺疾患と10007×2型糖尿病(ケトアシドーシスを除く)なので、気管支拡張剤や糖尿病薬の入力がないかと頭に入れてコーディングデータを確認すると見つけやすくなります。
「副傷病なしを見たらありと思え」のmy格言を実施しています。
東京の猛暑日日数が過去最高の17日あったそうです(8月10日現在)。少し落ち落ち着きましたがまだまだ暑い日が続きます。40℃を記録した地域もあれば雨の被害も多く発生し、今年は例年に増して超異常気象ですね。熱中症で救急搬送せれる患者さんも多いようです。
窓口業務も大変なので水分補給し自分が熱中症にならないようにしてください。のどが渇いたと自覚したときは脱水状態と言わるので、自己管理でこの暑さを乗り切りましょう。
私は炎天下の道を移動することが多いので日傘をさしています。結構効果があります。では次回お会いしましょう。